OHTO Rays
OHTO Rays

 前回のOHTOはいきなり廃番品の紹介だったので、今回は去年発売のまだ現役バリバリのボールペンを紹介。
 つっても、これもいつ廃番になるかわかりませんが。

 これにデフォルトで入っているのは、エナージェルやサラサドライのような速乾性のゲルインクだそうな。
 光の速さで乾くってイメージで、光線を意味するレイズって名前にしたらしいです。
 うん。書き味はまさにゲルインク。
 前述のエナージェルやサラサと比べても劣っているようには思えません。
 ペン先がOHTOお得意のニードルポイントという事もあって、まるでエナージェルです。
 軸色は自分は白と黒のモノトーンで買ってしまいましたが、カラバリは原色系のポップなものが揃っているので、気になる方はサイトをご確認ください
 ・・・てゆかさ、この形にツッコミ入れないでレビューを進めるのはもう無理っす。
 見ての通りロックを感じるデザインですよね。
 ぶっちゃけパーカージョッターじゃないすか。
ジョッターとの比較
 実際に比べてみると、Raysの方がちょっと長いのね。
 ジョッターはあのコンパクトさが売りなのだけど、逆に短すぎて不便に思う人も少なからずいる訳で、そんな人には割と刺さるんじゃないかと。

 そしてリフィルはやっぱりパーカー互換とくれば、狙いすぎって感じもしないでもない。
リフィル
 恐らくこれは、OHTOとしては「速乾性ゲルインクをパーカー互換リフィルで出す」って事に意味がある製品なんじゃないでしょうか。
 リフィルは単品で出すわけにいかず、何らかのペンの交換用消耗品という扱いでないと売ってはいけないって法律でも有るんじゃないすかね。
 先日発売されたジェットストリームのパーカー互換リフィルや以前の4C互換だって、建前はプライムの交換用消耗品として出てるわけですし。
 まあプライム本体とは比べものにならない位リフィルの方が売れてますけど。
 なのでこのレイズ本体もオマケ程度のものなんですが、それがなかなか出来が良いからOHTOってば始末に負えない。
 胴軸上半分の金属に見える所は、本当に全部金属製です。
 剛性がしっかりしていて、ノックしてもガタつきが全くありません。
 それでいて定価250円って何かが激しく間違っています。
 ジョッターパロディの廉価ペンと言えばBicのサイテーションってモデルもありましたが、あれよりもずっと出来が良いです。こっちの方がちょい安いのに。
 ただし、首軸下半分のプラに見える所は本当にプラです。軽いです。
 つまり上が金属で下がプラって事は、重心がめっちゃ上になってるのでバランスはあまり良くありません。
 まあ、本体はオマケみたいなもんですからね。
 どうせなら全部プラにしてBicのクリックゴールドとかバログラフのエポカみたいにチープオシャレな感じを狙っても良かったんじゃないかと。
 でもそんなポンコツさを含めて愛らしいと思えるペンです。

 OHTOの狙いとしては「このリフィルをパーカー互換のペンで使ってね」って事なんでしょうが、私としては逆にこの軸に先回のジェットストリームを入れても面白いんじゃないかと思います。
 Raysのリフィルは樹脂ケーシングなので軽いのですが、ジェットストリームはご存知の通り金属ケーシングです。
リフィル比較
 つまりこれをRaysに入れると重心が若干下に寄ってバランスの悪さが解消されます。
 ・・・軸本体よりリフィルの方が遥かに高価なんですが。

 自分は個人ルールとして「軸にインク名が書いてあるペンにはそのインク以外入れない」というのを守っているので、この軸にRaysデフォルト以外のリフィルを入れる気はありませんが、そういうのを抜きに考えるとパーカー互換のペンとして軸もリフィルも換装用に使える面白いペンだと思います。
 速乾性ゲルインクは弱点はあるけど利点も多く、それなりにファン層を獲得しているジャンルです。
 それを多くのパーカー互換ペンで使えるようになるのはさすがOHTO。目の付け所が違う。
 これが国際標準規格の強みってやつですね。
 ただ、本家パーカーからもゲルインクリフィルが出ちゃいましたけどね。