Miki's mental world Blog edition

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2008年10月

 前回欲しいなーと言ってたヘッドホンアンプ。
 つい買っちゃいましたよ!キヨブタで!イェーイ!
 Greco HPA-1!
 2500イェーン!!

 何か欲しい機材があれば、とりあえずハードオフを見てみるわけです。
 中古で構わないモノは安く買えるに越したことはないわけで。
 んでじっくりと探して見ると、ヘッドホンアンプもあることはあるのね。中古でもやっぱりボッタクリ価格で。
 つっても15000円くらいだけど、ヘッドホン本体の値段の3倍もするアンプを価格感覚が麻痺しながら買おうかどうしようか迷いながら楽器コーナーに目を向けてみると・・・。
 なんだこっちにもあるじゃん。Head Phone Ampって書いてある機械が。
Greco STUDIO GANG HPA-1
 グレコってことはギター用なのかな?って楽器コーナーに置いてあるんだからそうなんだろう。
 標準ジャックはギター入力用として、別にAUX INが付いてるのは他の機材のLINE入力が可能って事か。
 つまり純粋にオーディオ用ヘッドホンアンプとしても使えると。
 これで2500円は安いか。つーこって買ってしまいました。
 そのままで使えれば万々歳だし、改造用ベースとしても2500円くらいだったら惜しくはない。
 デザインがハードで結構気に入ったので、いっそガワだけ使って中身を基盤ごと入れ替えてしまってもいいだろうし。
 流用効かなくても、少なくとも本来の用途であるギターの個人練習用には使えると。
 ・・・まあ個人練習用だったら、昔買ったペダル付きマルチにヘッドホン出力付いてるんだけどさ。

 感想。面白い!・・・以上。
 いや、一応レビューとか細かく書いてたんだけどね。
 ふと我に返ってみたら別にここヘッドホンヲタのページじゃないし、世界で3億人くらいいるウチのファンの人もそろそろヘッドホンネタ飽きただろうなーと。
 まあ簡単にまとめると、ギターやっててヘッドホン出力が出来る機械を持ってない人、あっても手順が面倒だったり音質に満足してない人には「買い」な製品。
 ただ、純粋にオーディオ用としてのヘッドホンアンプを期待するとちょっと微妙な感じ。
 モノは悪くないっていうか、ギターアンプのオマケ機能という立場としてはかなり頑張ってるとは思うのだけど、ピュアオーディオの求める繊細さとは方向性が違うのね。
 これ以上に詳しいレビューが見たいって方が一人でもいらっしゃったら、コメントなりメールなりしてくれれば追記しますわ。一応書いてはあるし。

 てゆかギター用としてはヘッドホン出力が出来る機械なんていくらでもあって、これである必要性は薄いんだけどさ。
 ギターが本職ではない私だってギターを入力&増幅してヘッドホン出力が出来る機械は、コンパクトマルチ、小型アンプ、DTM用AD/DAコンバータと、ぱっと目に付くだけで3種類持ってる。音に満足出来るかどうかは別として。
 そこで一工夫。
 これグレコが出してるからギター用なんだけど、表面のどこにも「ギター用」とは書いてないのね。
 だから別にギターにこだわる必要はなく、アンプが必要な楽器には全て使えるんじゃないかと。
 例えばエレキバイオリンとかテルミンとか。エレキ大正琴なんてのもあったっけ?

 さて、自分にとって意外な収穫だったのは、付属のヘッドホンがなかなか使えるものだったこと。
 軽くて開放型でコード片出しで、音も上から下まできちんと出る。
 それでも見た目通り安い音なんだけど、100均のよりは全ての面で上回ってて、500円くらいは出しても良い感じ。
 テレビとかラジオとか音質はどうでも良いから長時間付けなければならない用途に使ってた105円ヘッドホンの替わりに活躍してくれそう。

 しっかし、オーディオマニア的にアイテムを買い漁ってたはずなのに、出来上がったのは「安いギター入門セット」だったとさ。
 1万円の無名ギター(ストラトもどき)、GFX-707、ATH-PRO5、HPA-1。
 せっかくだから今度はレスポール(もどき)でも買うかな。

 だめだー・・・。
 普通に音楽聴きたいはずなのに、どうしても「これ別のヘッドホンで聴いたらどんな印象になるんだろう」と思ってしまう。
 んで結局取っ替え引っ替え。
 わかった事は、ATH-SJ5の気になってた籠もりはかなり解消され、なかなか使えるヘッドホンだったってのが一つ。
 それでも独特な音場感なんだけど、どうしてもオープンな音場が欲しいなら密閉型ではなく開放型にするか、いっそヘッドホンを止めてしまえばいい。ウチのスピーカはかなり優秀です。
 もう一つは、色々渡り歩いても最後には結局ATH-PRO5に戻ってしまうということ。
 これって低音大王の異名からドンシャリっていう先入観があったのだけど、実際は低音が多めなだけのカマボコ気味なフラットだったのね。
 そして曲がりなりにもモニタ用なので音を飾らず、スッピンで派手さや華やかさに劣るけど、その分芯のある安定した音を鳴らします。
 見てくれが良くて恋人にしたいタイプではなく、地味だけど堅実で結婚するならこんな人タイプって感じか。
 派手さや華やかさが欲しければ、モニタ用らしくEQやエフェクトなど自前で化粧してやればいい。元がスッピンなので上手く乗るし、その方が音も痩せないし。
 実際、XmodのX-Fi Crystalizerをオンにした音をPRO5で聴くと恐ろしく気持ちが良いのよ。
 まあiPodでEQかけるとソースによっては音が割れるし、若干電池の持ちが悪くなるけどね。
 別にスッピンのままでも低音大王の名はダテじゃない(低音が効いてるソースはバカみたいに鳴らすことに気づいた)し、どうしてもノリの良い音が欲しければSJ5やS150のようなポータブル用を使えば持ち運びには便利だし。

 せっかくだから、PRO5の性能を最大限に引き出すためにヘッドホンアンプでも欲しいなーとか思ったり。
 でもこれマニアックなニッチ製品なのか、ボッタクリのように高いモノばかり。
 ヘッドホン本体より高いモノなんて買う気さらさらありませんよ?
 じゃあ部品買ってきて自作でもするかな。電子工作の経験なんてあまりないけど。
 ・・・って色々なサイト見て情報を集めてたところ、大抵のモデルが9V角電池を使ってるのね。
 そういえばウチにも9V角電池で駆動してヘッドホン端子を装備してる機械があったじゃん。
 FOSTEX MN06。
 10年以上前に買ったミキサー。とうの昔に製造終了になっててメーカーサイトにも情報が載ってないのでリンクを張れず。
 当時はかなり重宝してて、普段は楽器やCDプレーヤーなどをまとめるのに使ってて、外で簡易ライブやる時などにも持ち出してたもの。
 今は音楽の再生も制作もPCで集中管理する時代なので、個人レベルでは専用ミキサーの必要性もなくなり、外でライブやることもなくなったので埃被ってました。
 これをミキサー部分には目もくれず、ヘッドホンアンプの替わりになるか試してみようと、数年ぶりに引っ張り出してみました。
 おそるおそる電源を入れる。・・・動いた!
 とりあえず接点復活剤を噴いておいて、iPodとPRO5を繋いでみる。
 ・・・全然かわんね・・・。
 てゆか薄くサーノイズ乗ってるし。
 これ改造してコンデンサとか交換したら音変わるかなぁ?
 それともコイツの存在なんか忘れて、新規にヘッドホンアンプでも作った方が有意義なのか、悩むところ。

 誰かコンパクトなヘッドホンアンプ作ってくれないかな。
 実費3000円くらいで。
 できればEQ付きで。
 ・・・ないな。

 うわティーポットが欠けた!
 今コレを書きながらお茶飲もうとした途端。
 100均で買った物だから別に思い入れも何もないけど、今使えないのは困るなぁ。

 ATH-PRO5。しつこく育ててます。なかなか良い感じに鳴るようになりましたよ。
 でも全然低音出ないよね?いや全然というか評判の割には。
 量だけで言ったら同じメーカーでもATH-SJ5の方が出るし、更にHP-S150は量も質もある上に弾力のある低音が自分的には気持ち良い。
 ただ、PRO5の方は音の鳴り方が他2つとは違うのが興味深い。
 SJ5とS150はリスニング用というのか音楽的に味付けして楽しく鳴るのに対し、PRO5はモニタ的に入力された音だけを素直に全部押し出すように鳴る。
 その為聴いてて疲れるけど、DTM用途で使う場合にはこうじゃないとイコライザやエフェクトかけたときに変化がわからなくて困るからいいのか。
 ということは、X-Fi CrystalzerやSRS WOWのような音質補正系のエフェクトも上手く効果が出るってことで相性が良いかも。
 このヘッドホンは体力ある時にじっくりと付き合いたい感じ。無駄に頑丈なので長い付き合いになりそうだけど。
 しっかしPRO5で評判通りの低音が出ないってのは、エージングがまだ終わってないってことなのかな?
 もしかしたら、仕様にマイナーチェンジでもあったのかしらん。
 人気があったりロングセラーだったりする機材ってのは、知らない間にマイナーチェンジしてるのも珍しいことじゃないし。
 公式ページにも「(改良などのため予告なく変更することがあります。)」とちゃんと書いてあるしね。

 ついでに他二つのヘッドホンもまとめておくと・・・。

 ATH-SJ5
 オーテクには珍しく低音大盛り。
 中高音は得意のオーテクサウンドだけど籠もり気味で、量が出る低音に対して若干引っ込むので、ボーカルが距離を置いて歌う感じ。これはエージング不足なのかな?
 合うジャンルとしてはどんな曲もそれなりに鳴らすけど、最近のベース音効かすエレクトリックなポップスなんかは特にピタッとはまることもあるかも。
 パッドは耳覆いタイプだけど、ポータブル用で小さめに作られてるため、耳が大きい人は上手く収まらない可能性があり。
 折りたためてどこにでも持って行けて、どんな音楽でも及第点以上には鳴らすので、一つ持ってると便利だと思う。
 音とは関係ないのだけど、ハウジング反転機構ってそんなに売りになる機能かなぁ。
 反転ってDJが片耳に当ててプレイする時に役立つもので、一般人には無意味だし、しかも片出しコードじゃないと反転してもウザイだけなんですけど。

 HP-S150
 低音は量が多いだけでなく、かなり下の方まで出て質が良い。
 初めのうちはボワボワしていたけど、エージングが進んだからか頭をゴムボールで殴られるような弾力が出てきて聴いてて楽しい低音になった。
 高音はそんなに高級機のような繊細な音は出ないけど、中音は低音に負けないだけの量感があって安心して聴けるかと。
 合うジャンルとしてはもちろんロック。他にも低音で聴かせる音楽には大抵の物に合うと思う。
 パッドが小さい耳乗せタイプなので、上手く耳殻をカバーするベストポジションに乗せないとポテンシャルを発揮できない。その点が耳覆いタイプと比べると若干手間がかかるかな。
 興味があるなら是非買って欲しい。別に興味なくとも買ってヘッドホンの面白さに目覚めて欲しい。安いんだから。・・・と思わせる逸品。

 以上のレビューが参考になれば幸いだけど、出来れば鵜呑みにはしないで欲しいかな。
 ヘッドホンのどれが自分に合うかなんて、結局は実際に自分で試聴する以外に方法はありません。
 音楽の好みで気に入る音の傾向は違うし、視力と同じく聴力だって人それぞれだし、耳の形が違うだけでヘッドホンの音には大きく影響してしまいます。
 また他人のレビューを参考にするのは良いけど、老化が始まってたりヘッドホン難聴でも患ってたりすると高音域が聞こえにくくなるので、そんな人のレビューは必要以上に高音が強調されたモデルを推してたり、普通に高音域を鳴らすモデルでも出ないと評したりと、バイアスがかかっているので信憑性が低いです。
 それだけならまだしも、マイナーチェンジで音が変わってるモデルは古いレビューが参考になりません。
 ・・・試聴機の前で取っ替え引っ替えするのも慣れないと恥ずかしいとは思うけどね。
 でも本当に自分に合ったものが欲しいならやるべきだし、どうしてもやりたくないなら、私みたいに安くて評判なものをまず一つ買って、それを踏み台にしてどんどん買い漁っていくしかありません。
 人はそれをスパイラルと呼ぶのですが。

 さて・・・。
 ヘッドホンはしばらく自重しようかと。
 エージングやればやるほど育ち続けるPRO5の行く末を見たいってのもあるし、次に買うのはランク上の諭吉コースじゃないと満足しなさそうだし。
 一番の理由は・・・やっぱり飽きたからかな?
 ヘッドホンを買った動機は「良い音で音楽を楽しみたい」だったはずなのに、プチスパイラルにはまりかけたおかげで複数買ってしまったもんだから、比較することが楽しくなってしまってね。
 つまり「音楽を聴くこと」ではなく「ヘッドホンの音を聞くこと」に夢中になってしまってたのですよ。
 私はどうも音楽から離れてると禁断症状が出る中毒患者のようで、無性に「音楽が聴きたい病」が発症してしまいました。
 これからしばらくは音ではなく音楽を聴くことにします。
 まあ、その際に使うのはこれらのヘッドホンなんだけどさ。

 前回のATH-PRO5、エージングもそれなりに進んで、やっと評価出来るくらいには鳴るようになりました。
 ただ、低音大王と呼ばれる割にはまだまだ出てないかな。
 お気に入りのHP-FX77+EX1のようなバランスが崩壊するほどの恐怖の低音を期待してたのに、今のところ「低音強めだけどバランスの良いヘッドホン」です。
 HP-S150の方がまだ出てるような。値段が3倍近く違うのが笑えるけど。
 ただiPodで聴くと、S150は性能の限界まで頑張って鳴らしてるって感じで、逆にPRO5の方は性能の限界に力が届いてないような感じ。
 S150の方は余裕がなく平坦に感じるのに対し、PRO5の方は余裕というか「本当はもっと出来る子」みたいな、イマイチ煮え切らない印象。
 あんなに最高だと思ってたS150が、上にはもっと上があると認識させてくれたPRO5はやっぱり凄いヘッドホンだってことなんだろうか。
 ただし、PRO5自身が上にいるわけじゃないのがもどかしいところ。

 いっそのこと、試聴で一番だと思ったATH-M30を買って、長いコードをぶった切って自分でポータブル用に詰めてしまおうかしらん。
 とメーカーサイトを眺めてると、M30の方はインピーダンスが65Ωだということに気がついた。
 ろくじゅうごおーむ!?
 一般的な国産イヤホンの入力インピーダンスは16Ωで、iPodの付属イヤホンでも32Ωなので、本体の出力インピーダンスもそれをターゲットに作られているはず。
 だとするとマトモに回せるのはせいぜい40Ωくらいまでじゃないかな。
 つまり65Ωもあったら並なポータブルプレーヤーでは回しきれない可能性が高い。
 店頭の試聴機は当然それなりのアンプに繋いでるだろうからきちんと駆動してる音を聴けるわけで、iPodなどでは残念な音しか出ないということに。
 スタジオモニタの肩書き通りに、室内でちゃんとした機材で使うことしか想定していないモデルなのね。
 まさにHP-S150と全く逆のコンセプト。
 携帯用ヘッドホンアンプ作ってまでやるってのも、ポータブル性を損なって本末転倒になるしなぁ。

 というわけでヤケになって、前回の条件リストを踏まえて「ポータブル用途」に特化したモデルを買ってしまいました。ついうっかり。
audio-technica ATH-SJ5
 これの特徴は、スイベルとフォールディング両方の機構が備わっているので、どんな隙間にもぴったりと収納できるという点。
 とにかく小さくしたい場合にはフォールディングで折りたたんで、平らなカバンに入れる場合にはスイベルでフラットにするとか。
 ただ、作りがプラスチックで安っぽい。
 ヘッドバンド部分から可動部やハウジングまで全てプラ製なので、ちょっと荒く扱ったらすぐに折れてしまいそうで不安。
 見た目が重厚なのに手に持った感じが華奢ってのは、見た目が安っぽいのに金属パーツを使ったり意外としっかりしてるS150とは対照的ですな。
 まあ肝心なのは音なわけですが。
 いくら見た目が良くとも、いくら収納に便利で持ち運びやすくとも、音が悪ければいつも使いたいとは思わないのです。
 で、エージングもまだ一晩程度しか進んでないことを前提にしての評価だけども・・・。
 一言で言えば「実力はあるけど主役を張れない中堅役者」って感じ。良く言えば芸達者。悪く言えば器用貧乏。
 オーテクだから中高音は得意です。低音だって必要なだけ気が済むまで鳴らしてみせます。でも何となくイマイチ垢抜けません。みたいな。

 さて、短期間のウチに3つもヘッドホンを買ってしまったわけですよ。
 他に気になってて手に入れたいヘッドホンもいくつかあります。上を見たらキリがありません。立派にスパイラル突入です。
 HP-S150、ATH-PRO5、ATH-SJ5。
 とりあえずこの3つのうち、どうしても1つしか買ってはいけないとなったらどれを選びますか?
 ・・・自分ならATH-SJ5かな。上ではあまり良い評価には書いてませんが。
 1つしか買えないということは1つしか使えないってことで、そうなったら手軽に持ち運べてどこでも使えて、どんなジャンルのソースもそつなくこなすSJ5が一番便利なんじゃないかと。
 ポテンシャルで言ったらもちろんPRO5の方が上です。
 しかし、機材環境やソースやジャンルなど色々と条件が揃わないと実力を発揮しにくいってのは、手軽さの面で少々劣ります。
 個人的にはS150の低音の張りや中高音のレンジも気に入ってるので、こっちを買って差額で美味しいものを食べるというのもオススメ。

 エージングにはピンクノイズが一番だとずっと信じてきました。
 周波数のあらゆる帯域に一定のエネルギーがかかるため、まんべんなくエージングが進むから。
 別にそれ程こだわらないなら好きな音楽を流しっぱなしにしておけばいいって程度の事だけども。

 しかし、また別の考え方のエージングってのがあるのね。
 エージングというのはそもそも振動板の動きを慣らして滑らかにし、音が出やすくする行為であると定義する。
 ならば、強引に振動板を揺らすだけでいいんじゃないの?
 その為の波形が「矩形波5Hz」。
 こんな低周波は人間自身の耳も音として認識出来ないだろうけど、これは音波と考えず「振動板を1秒間に数回前後運動させる信号」と捉えると、なるほどなーと思う。

 早速WaveGeneで作ってiTunesに取り込み、ロスレスにしてiPodに転送。サイン波よりもデジタル的に単純な波形のため、圧縮率の高いこと高いこと。
 そしてiPodを1曲リピートに設定して延々と鳴らすだけ。
 ちなみにピンクノイズも機器に合わせたビットレートで各種用意してロスレスにしてあります。
 こんな風にエージング用音源を自家製で持ってるってのは、オーディオオタクへの道まっしぐらですか。

 HP-S150があまりにも良すぎて、2000円でお釣りが来るヘッドホンがこんなに良いのなら、もうちょっとお高いヘッドホンはどんなに良いものなんだろうと思ってしまったのですよ。
 これがスパイラルへの入り口だってことは解ってるんですよ?
 以前にもイヤホンで一度通った道です。忘れたわけじゃありません。
 でもさんざん悩んで迷って結局買うのなら、今すぱっと買ってしまった方が早く楽しめるじゃないですか!
 ・・・理由になってないか。

 まずなるべくS150とは違う物ということを最優先の基準にして、求める条件をリストアップしてみると、

  • 耳乗せではない密閉型
  • ドライバ径40mm以上
  • 低音重視
  • ポータブル用途でも使える
  • コード片出し
  • 予算5000円以下

 これでアレ以外の候補があるなら是非教えて下さい。
 というわけで、買ってしまいました。
audio-technica ATH-PRO5
 一応、店頭で値段的に手が届きそうな範囲のヘッドホンは全て試聴してみたのですよ。
 その結果本当に気に入ったのはATH-M30だったのだけど、予算から僅かに外れてたのと、コードが長くてポータブル用途には向かないということで、最初に決めていた同じ形のPRO5の方を購入。
 PRO5はメーカーサイトによると1995年9月1日発売ってことで、今年でなんと13年目のロングセラー製品です。
 電化製品、特にデジタル家電なんかは新しければ新しい程良いのだけど、プロミュージシャンやミリタリーといったヘビーデューティな世界では長く売れてることこそが良品である証。
 対してS150は今年の夏に発売されたばかりの最新技術の落とし子。
 さてどんな違いがあるかな?
 とウキウキで帰って早速S150と比較してみる。
 え・・・なにこれ・・・。
 比較どころか全くの期待はずれ。
 中高音は荒いし、売りの低音も全く出てない。
 S150の方がよっぽど音域広く艶があるし、低音も多少ボワつくけど量も質もこっちの方が全く上。
 両方比較して「比べると出てない」ってレベルではなく、単体で聴いても評判とは全く違った音。どゆこと?
 あそか、S150は毎日鳴らしてるから、かなりエージングが進んでるよね。PRO5は買ったばかりでまだ1時間も鳴らしていない。
 特にPRO5の方はドライバサイズが大きい分だけエージングの効果も大きいだろうし。
 ということで、只今絶賛エージング中。

 なんか、前に買った「ろく☆すた」が良い感じに大活躍してます。
 複数の音響機器をまとめてエージングするのにも便利ですよ。
 はい・・・そうです。実はPRO5以外にもエージングかけてる物があるんです。
 それの話はまたいつか気が向いたら。

 ネタに困って無理矢理作ってるわけではないのだけど、また買ったCDの話など。
 今回はワゴンで発掘したお宝。

Party Til You Puke / Andrew W.K.
 言わずと知れた兄貴の、インディーズ時代の音源。
 まあ、突然アンドリューがバカ売れしてしまった当時に、たまたま音源を保有してたインディーズレーベルが一儲けしようとした企画盤ですな。
 デビュー前の音源だし、そもそもデモ程度のものなので、もちろん音質は最低。
 熱心なファンじゃないと許容できないような、完全なるコレクターズアイテムですよ。
 あの鼻血ジャケットで一発屋に見られてるアンドリューに、今もついて行ってるファンがどれくらいいるのかってのは置いといて。
 でも自分はアンドリュー兄貴の音は大好きなんだよね。
 ハードで派手で明るくて、何故か不思議と暖かい。聴いてると心が癒されて、自然と涙が出てくるような。
 なるほど「パーティロック」と自称するだけのことはあるなと。
 だけど楽しいロックだからといってノリ一発で作られてるかと思いきや、実はかなり凝っているってのが自分的なツボ。
 詳しく音楽理論を説明するのも無粋なので省略するけど、単にロックのフォーマットで作られているのではなく、方法論としてはトランスなどのダンスミュージックに近いものが取り入れられているの。
 しかも単純に要素を混ぜただけのような低い次元の話ではなく、要素を昇華させ、ロックという音楽を彩るカラーとして操れるくらいに自分の物としている。
 こんなことが出来るのは、よっぽど音楽理論から勉強して緻密に計算しているか、何も考えずに出来てしまうよっぽどの大天才かのどっちかですよ。
 恐らく前者の方だと思う。
 しかしその努力を見せないのが彼の音楽の楽しさであり暖かさなんだろうと。
 なのに今回買ったこの企画盤は、何の努力もしないで兄貴の人気にあやかって売ろうとしてる点で興醒め。
 定価の2000円で買ってたら頭に来て叩き割ってただろうな。580円で買ったからいいけど。

Battleship Potemkin / Pet Shop Boys
 名義はPet Shop Boysだけど、これはちょっと特殊なアルバム。
 歴史的な映画「戦艦ポチョムキン」のサントラを、ペットショップボーイズが作り直したというもの。
 つまり彼らの一連のポップアルバムとは別の路線の作品であり、また「戦艦ポチョムキン」という映画もサイレント時代の映画なので、音楽は今の映画のようにただのBGMなのではなく、映画の聴覚情報面での全てを担う物。
 なんというか、ものすごく意味のあるアルバムなのですよ。
 ポップなPSBしか知らない人には恐らくつまらないかもしれないけど、音楽の完成度はとても高く、自分は非常に面白いと感じた。
 この音楽が乗った「戦艦ポチョムキン」を見てみたいと思ったね。
 編集にもよると思うけど、ハイセンスな音楽映像作品に仕上がるんじゃないかと思う。簡単に言ってしまえば長いPVか。
 これも580円。
 コピーコントロールドCDだったけど、ウチのドライブはそんなもの物ともせずにiTunesに取り込んでくれるもんね。

Reise, Reise / Rammstein
 ラムシュタインの2004年のアルバム。
 てゆかこれのDVD付き日本盤持ってるんですけど。
 なのに何故買ったかというと、海外盤には隠しトラックとしてなんと「日航機墜落事故時のフライトレコーダーの音声」が入ってるらしいので。
 たったそれだけの為に980円出しました。
 いくら倫理的に問題があるとはいえ、それが隠しトラックだろうとも、アーティストが表現したものを勝手に削除改変するということは立派な言論弾圧ですよ。
 またこのアルバムはジャケット自体がフライトレコーダーの形にデザインされていて、中身の隠しトラックも含めて一つのトータルな作品となっているのだけど、日本盤はこれまた勝手に次回アルバムの画像に変えられてるし。
 だから日本盤は価値が低いのです。ボーナストラックが2曲入っていようとも。
 ・・・で、その隠しトラックに行けないんですけど?
 1曲目から巻き戻すと隠しトラックに入れるらしいのだけど、iTunesで再生しても1曲目から前には行けませんが。
 まさかニセモノ掴まされた?
 とりあえずCDDAの全容を見るためにEACを立ち上げてみると、TOCではどうやら1曲目が36.01秒後から始まっていて、つまりその前の36秒間が隠しトラックってことなのね。
 まあトラックとして割り振られていないので、正確には「隠しトラック」という名称でもないのだけど。
 だからトラック単位で曲を認識するiTunesなどPC上のプレイヤーでは再生出来ないと。
 ならば、CDDAを丸ごと一本のWAVとして吐き出させてみた。
 CUEシート使わずにトラックを無視して再生させれば冒頭のフライトレコーダーも聞けますな。
 ・・・さて、聞いたところでどうしよう。
 内容が内容だけに、何度も聞きたいものでもないし。

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